さて、えんま堂本堂の裏手に回ると、お塔婆流しができるところがあります。
そこで改めて、書いていただいた水塔婆をお線香のけむりで清めます。
お塔婆流しをするところは、プールみたいになっていて、
その真ん中にお地蔵さんがいらっしゃいます。
水塔婆を静かに流し、ご先祖様が無事戻ってこられるようお祈りし、
そして今年もお迎えできることを感謝します。
柄杓で水塔婆が流れるのを促し、お地蔵さんに届くよう、水をかけます。
ここには不思議なお線香が売られています。
「字の出るおせんこう」って一体何なんでしょう??
その仕掛け?は、この通り。
お線香の火が消えていくと、その後に、字が浮かび上がってくるのです。
さて、次に、お迎えの鐘を撞きに参ります。
この鐘の音を聞いたご先祖様は、槇(まき)の木に降りて帰ってこられる、
と言われているので、お仏壇の前には、槇をお供えします。
山中家のお仏壇には21のご先祖様をお祀りしているので、
21回、鐘を撞かせていただきます。
御参りが終わったら、えんま堂を出てすぐの商店街でお盆のお買い物をします。
お盆の間にお供えするお野菜や、
蓮の花や実のついたお花、「おがら」(手に取っているもの)を買い求めます。
「おがら」は、ご先祖様にお供えするごはんのお箸代わりになります。
お饅頭屋さんでは蓮の葉や花・実をかたどった「はす菓子」を買い求めます。
店先には、このような張り紙がしてあり、
お盆の間、町のあちこちにあるお饅頭屋さんは、朝から忙しそうです。
山中家では、13日のおはぎと16日の送り団子をお供えし、
13日の朝から16日の朝まで、三食、きまったお精進のおかずやごはんをお供えします。
明日からは、お寺さんが御参りに来られます。
3件のお寺さんがいらっしゃいます。忙しいお盆の始まりです。