油屋のふたことみこと

オリーブオイルテイスターによる テイスティング

当店では、日本オリーブオイルテイスター協会(JOOTA)から認定を受けたオリーブオイルテイスターが、

生産者さんのもとに伺い、テイスティングをさせていただいております。

テイスターは、トレーニングを積んで感覚能力を高め、官能検査を行う、責任ある仕事をしなければなりません。

嗜好で選ぶのではなく、一つ一つのオリーブオイルと真に向き合い、オリーブオイルの分類をするためです。

そのようなテイスターは、どんな風にテイスティングをしているのでしょうか。

 

これがオリーブオイルをテイスティングするときのグラスです。

サイズ等はIOC(国際オリーブ協会)で定められています。

ブルーのほかに最近では赤いグラスもあります。いずれも中身のオイルの色は見えないようになっています。

一般には手に入らないものですので、プラスチックのカップで代用したりしています。

  1. カップを手のひらに乗せ、もう片方の手でふたをし、手の温度になじませるようにします。

理想的なテイスティングの温度は  28℃±2℃)。それに近づけるためです。

  1. まず香りを嗅ぎます。カップにしっかり鼻を入れて。

鼻から直接感じる嗅覚です。ここでテイスターは、様々な要素を感知します。

好ましい特性だけでなく、エキストラヴァージンオリーブオイルとしてネガティブな特性がないか感知します。

  1. 次にオリーブオイルを少量口に含みます。 そして口を少し横に開いて、歯の隙間から空気を「シュルシュルッ!」と勢いをつけて入れます。

それから、ゆっくりとのど越しにピリッとするかどうかを感じ取ります。

この一連の動作で、オリーブオイルを舌全体に行き渡らせて、様々な味覚や触覚を感知します。

空気を送り込んで、口から鼻に抜ける香りを感知しているのです。

これを、「レトロネーザル」(口中香/あと香)と言いますが、私も随分練習して、感じられるようになりました。。

 

テイスターのように「感知」するのは難しく、特別な訓練が必要になりますが、「ご自分の好きな味」「お好みの一本」を見つけるのに、こんな方法をお試しいただくのも楽しく、オリーブオイルときっと仲良くなれると思います。

皆さまも、もしお手元にあれば、2種類ほど比較してみてください。思いのほか、オリーブオイルのバリエーションが感じられるかもしれません。