サッとできるサイドメニューが一段上の仕上がりに! 普段使いの「国産なたね油」

 エッセイスト  湧月りろ

 

美味しい油を使うと、“油は調味料”だと確信する。
油で料理の味が決まるのがハッキリわかるからだ。
シンプルであればあるほど、油の良さが際立つ。今日はそんな一品をちょこっとご紹介したい。

家庭料理はスピードも重要な要素。
とくにサイドメニューは短時間でサッと仕上がるレパートリーが欲しいところ。
誰もがなじみ深い「かぶの葉とおじゃこの炒め物」でも、先の「国産なたね油」を使って炒めるだけで少し上等な味わいに仕上がる。
かぶの葉の青さを、なたね油がまろやかに包み込んでくれる。
おじゃことの“つなぎ”の役割も果たしてくれるようで、味に一体感が出るから不思議だ。

極上の調味料で炒めているようなものなんだから、薬味ナシでも風味がプラスされて手間いらず。
前回のコカブのグリルで余った葉っぱを利用しよう。

 

<レシピ>と書くまでもないほど作り方は簡単。

【材料】2人分

コカブの葉:100gぐらい
ちりめんじゃこ:50gぐらい
国産なたね油:大さじ1/2
醤油:大さじ1
みりん:大さじ1
白いりごま:適量

1・コカブの葉は1センチ幅ぐらいに刻んでおく。

2・熱したフライパンに国産なたね油を入れ、1とちりめんじゃこを入れてサッと炒める。

3・みりんを加えてひと混ぜしてから醤油を加え、水分が少し飛ぶ程度に炒めたら器に盛りつけ、白いりごまをかけて出来上がり。

コツは、あまり火を入れ過ぎないこと。なたね油の香りを残したいし、コカブの食感も少し歯ごたえがあるほうが私は好き。
みりんを入れてから、醤油を加えて器に移すまで1分以内に収めるぐらいを目安にしたい。
常備菜にすれば、白ご飯が進むこと間違いなし。
もちろん葉だけでなく、カブもスライスして一緒に炒めればいっそう充実メニューになる。

もうひとつ、油に火を入れずに使うコカブのササっとサイドメニューを書いておこう。
これまた簡単過ぎるけれど、美味しい油のおかげでちゃんとした一品になるから助かる。

作り方は、スライスしたコカブを塩でしんなりさせて、サッと洗って水分を切ったら醤油少々と「国産なたね油」で和える。それだけ。ホントに簡単!

コカブ以外、いろんな野菜に応用できるので、ぜひどんどん試してみて欲しい。
普通の醤油の代わりに、だし醤油や、天つゆのようなものを利用すればアッサリ味になるし、ポン酢でもいい。甘酢もおススメ。

個性はあるけど主張し過ぎない「国産なたね油」だから、何にでも合う。コミュニケーション能力の高さで普段のおかずを一段上に引き上げてくれる。

とりあえずいつも傍らにいて欲しい。

私にとって「国産なたね油」は、そんなパートナー的な存在となってくれそうだ。

 

                     2025年3月3日

 

photo by Shigeo Shibata

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