一瞬でケチャップが本格イタリアン調味料に? これがゼフィーロ効果! 【冬のパンフレット掲載レシピ】 EXVオリーブオイルZefiro
エッセイスト 湧月りろ
11月の声を聞くと急に気ぜわしくなる。
「秋の日はつるべ落とし」とはよく言ったもので、毎年のことなのに、日暮れ時に辺りが暗くなる速さに驚いてしまう。
けれどもこんな時期にこそ、うんと美味しくなるものがある。
寒ブリなんぞ、その代表格だ。
京都でブリと言えば、やはり日本海モノである。
中でも富山県の氷見で水揚げされるブランド魚「ひみ寒ぶり」は有名だ。
夏のあいだに北海道周辺でたっぷりと栄養をとり、丸々と脂肪を蓄えたブリは、海水温が低くなる頃に日本海を南下。
春の産卵期に備えて一番いい状態になった大型のブリが、11月から2月にかけて多く水揚げされるのだ。
ブランド魚はほぼ高級料亭へ直行してしまうようだが、この時期、近所のスーパーでも京都の丹後の海などで水揚げされた立派な寒ブリが並び始める。
お刺身はもちろん、水菜をたっぷり入れたブリしゃぶ、こっくり煮込んだブリ大根、脂ののったカマの塩焼きなど、お酒の進む献立がめじろ押しだ。
しかしやっぱり、ブリと言えばまずは照り焼きにしたい。
あらゆる魚の中でも照り焼きが似合う魚の第一位だと、私は思っている。
なのでつい、照り焼きばかり作ってしまうのだが、いいアレンジ方法を山中油店のおかみ・浅原貴美子さんにお聞きしたのでお伝えしよう。
それがまたとても簡単で、シチリアのエキストラヴァージンオリーブオイル「ゼフィーロ」とケチャップ(各・同量)を混ぜたソースを照り焼きに絡め、洋風に仕上げるというもの。
単に「ケチャップ味」になるかと思いきや、これがなぜかイタリアンの一品みたいな味わいになるから不思議なのだ。
ケチャップというのはじつは奥深い調味料で、そのまま使うといわゆるケチャップ味だけれども、何かと合わせることによって味に深みを与える要素になったりする。
ケチャップは旨味成分をギュッと凝縮したような製品なので、隠し味に使うと、だしの素代わりに利用できたり、味のつなぎとして役立ったりもするものなのだ。
それを、芳醇な香りとしっかりした味わいのオリーブオイルと合わせればどうなるか。
これはぜひ試してみていただきたい。
本場イタリアでも、これを使えば極上のトマトソースが出来上がると絶賛されているオリーブオイル「ゼフィーロ」。
だからこそ、こんな簡単に美味しいソースが作れる。
ブリだけでなく、他の魚や肉類にも使える技なので、これを使っていろんなアレンジ料理を誕生させてほしい。
〈レシピ〉
♦寒ブリの洋風照り焼き

【材料】(2人前)
寒ブリ 2切れ
みりん 大さじ1
醤油 大さじ1
☆ゼフィーロ 大さじ1
☆ケチャップ 大さじ1
塩 少々
ゼフィーロ(ブリ焼き用) 少々
- ブリは塩少々をふり、5~10分ほど置いて水分をふき取る。
- ☆を合わせて混ぜておく。
- フライパンにゼフィーロを敷いて両面を焼く。皮の部分は油に当てるようにしてカリッとするぐらいまで焼くと美味しい。焼けたらいったん皿に取る。
- フライパンにみりんと醤油を入れ、煮立ったらブリを戻して両面に絡める。火を止めて2を入れて絡めれば出来上がり。
※ブリは1の後に小麦粉または片栗粉をうすくはたいてから焼くと、タレが絡みやすくなる。
2025年10月27日.