落花生の香りと味を楽しむオープンサンド・モーニング!

エッセイスト 湧月りろ

春の雨が桜の花びらを流し去ったあと、碧の風が優しく頬をなでる。
頭上では藤の花の上品な薄紫がふわりと揺れる。
季節の移り変わりが目に見える、この時期が私は大好きだ。

我が家の小さな庭も木々の新芽がいきいきと艶めき、庭石の合間から顔を出したシダがパッと手を広げて陽光を待ち受けている。
こんな時期は、朝、目覚めて窓を開けるのが本当に楽しみだ。

若いころは夜更かしをして、ギリギリに起きては慌てて朝食を済ませたものだったが、歳を重ねるほどに朝の時間が大切に思えてきた。
元旦に書いた“今年の目標”にも、「朝の時間を大切に」という一文を入れた私である。
だから朝食も、時間こそ掛けはしないが、美味しく食べたいという欲求が高まるばかり。

一日の始まりに何を食べるか。
大事なことである。

以前、エッセイでも「朝はご飯派」と書いた。
玉締めしぼり胡麻油でおにぎりを作るのが私の定番なのだ。

しかし、じつはパンも大好物。週に2回ぐらいは朝食をパンにしている。
先日、山中油店に入荷されたイタリアのオリーブオイルは、全粒パンにたっぷりとたらして、天草の海水で作られた荒塩をのせて楽しんだ。

トーストに「蒼のダイヤ タプナード」をぬって生ハムやトマトをのせれば、朝から気の利いたイタリアン・モーニングが味わえる。
パンのバリエーションも、美味しい油によっていくらでも幅を広げられるのでおもしろい。

そんな私が今、ちょっとハマっているものがある。

芳香落花生油で作るオープンサンドウィッチだ。

時間をかけずパパッと作れるのに満足度が高く、まったくもって飽きが来ない。
シンプルであっさり仕上がるのに、豊かな香りと深いコクを感じる。
芳香落花生油ならではのサンドウィッチ・モーニングに病みつきなのだ。

すぐに作れて朝食にちょうどいい、簡単な2種類をご紹介しよう。

ゆで卵は半熟ぐらいでトロッとさせるのがお気に入り

◆芳香落花生油で作るたまごオープンサンド
【材料】1人前
ゆで卵:1個(半熟ぐらいがおすすめ)
食パン:1枚
醤油:小さじ1/2ぐらい。お好みで
芳香落花生油:小さじ1ぐらい。お好みで

  1. ゆで卵をスプーンで荒くつぶし、醤油、芳香落花生油をまぜておく。
  2. 食パンはトーストして、芳香落花生油を数滴(分量外。量はお好みで)落とす。
  3. パンに1をのせて出来上がり。黒コショウやパセリを散らしても。

 

マヨネーズで作るたまごフィリングとは違い、さっぱりとした大人の味になるので、いくらでも食べられそうな仕上がり。
パンに芳香落花生油を数滴ほど落としておくと、落花生のクッキリとした味と香りが非常に際立つので試してみてほしい。

味付けは塩でもいいのだが、お醤油がとても似合うと私は感じている。
シンプルにお醤油と合わせだけで美味しいのは、この芳香落花生油にしかない豊かな味わいのおかげだ。

パン用に作られたピーナッツバターをさらに凝縮したエキス、というイメージだろうか。
“いいとこ取り”みたいな、そんな贅沢さなのである。

 

多すぎる?と思うぐらい山盛りにするのが美味しいのだ!

◆芳香落花生油で作るキャベツオープンサンド
【材料】1人前
キャベツ:千切りを小鉢にひと盛りぐらい
食パン:1枚
ハム:1~2枚
スライスチーズ:1枚
すし酢:小さじ2(なければ酢と砂糖を混ぜる)
塩:ひとつまみ
芳香落花生油:小さじ2~3ぐらい

 

  1. 千切りキャベツにすし酢、塩、芳香落花生油をかけて和え、しっとりとさせておく。
  2. 食パンはトーストして、芳香落花生油を数滴(分量外。量はお好みで)落とす。
  3. パンにスライスチーズ、ハムをのせ、1をたっぷりのせて出来上がり。

忙しない朝、キャベツは市販のカット野菜でも十分だし、スライス玉ねぎもあればさらにGood。
食パンをトーストする前に混ぜておき、しっとりさせるのがポイント。
塩加減は、チーズやハムの味に合わせて変えるといいだろう。

野菜から水分が出るので、食べにくいと感じた場合は、パンを二つ折りにしてラップでくるみ、少しずつラップをはがしながら食べるといい。

このスッキリとした味わいが朝食にピッタリで、胃にも優しくて良い。
芳香落花生油の代わりにレモンオリーブオイルで和えると、これまた爽やかなサンドウィッチに仕上がるので、食べ比べも楽しんでみてはいかがだろうか。

落花生そのままの味わいが楽しめるこの油。
「ちょっとピーナッツの香りを加えたいな」「ここにピーナッツクランチを散らしたら美味しそうだな」と感じた時、この油をかけてみてほしい。

かけるだけでなく、加熱しても味や香りが飛んでしまわない油なので、利用法はじつに幅広い。

毎日いろんな食べ方を探しながら朝食タイムを楽しむ。
一日の始まりが愛おしく思える、そんな初夏への入り口である。

 

 

 

 

 

 

 

 2026年4月20日

 

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