油屋のふたことみこと

毎月1日、油の日

7月です。
蒸し暑さが増す京都では、祇園祭が始まります。

「ついたち」と言うと、私ども油屋は、特別な日のような意識があります。
それは、昭和31年に始まったという「毎月一日、油の日」が
幼い頃からの記憶として、焼きついているからなのでしょう。

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昭和34年に撮影された山中油店店頭。
50年前とほとんど変わっていないような・・・!


山中油店の「ついたち」は、まず、
毎日お水をかえて柏手(かしわで)を打つ神棚をきれいにお掃除し、
お神酒や新しい榊(さかき)をお供えすることから始まります。

店の表の紅殻格子を菜種油で磨きます。
創業当初は、主にお灯明用の菜種油を扱っていたことからでしょうか。
屋外の塗装には、防水性の高い桐油や荏油をおすすめしていますが、
「店の表は菜種やないと、あかん」との伝統?があり、今日も菜種油を使っております。
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紅殻格子の横に、昔は商品を置いたり、腰掛けていたと言う「ばったり床机」があり、
今でもちょっとひと休みされる方がいらっしゃるので、注意を呼びかけています。

そして、油の神様、京都府大山崎町の油祖 離宮八幡宮様に参詣します。
「毎月一日、油の日」が決まった頃から続けている習慣でしたが、
年月がたち、元旦の参詣のみになっていたところ、
「今年から『毎月一日、油の日』に油の神さんにお参りすべし!」
という五代目・山中平三の一言で、復活いたしました。

近くには、大山崎山荘、サントリー山崎蒸留所などもあります。
機会がありましたら、是非訪ねてみてください。